カテゴリー「鹿島臨海鉄道・ひたちなか海浜鉄道」の記事

2013年5月 6日 (月)

鹿島臨海鉄道(大洗鹿島線)~鹿島神宮

5月5日はひたちなか海浜鉄道の乗り撮りで利用した「ときわ路パス」で鹿島臨海鉄道へ。突然行こうと決めたので撮りは無し。久しぶりに心を休めて乗りと記録撮影と鹿島神宮参拝を満喫した。




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水戸駅。鹿島臨海鉄道と常磐線特急ホームへの改札口。

他社線と特急ホームをまとめて改札で区切るのは面白い考えだと思う。改札業務は大変だろうけど。





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まずは路線と車両のおさらいから。

鹿島臨海鉄道は少々表記が紛らわしい。
「鹿島臨海鉄道」というのは運行形態の総称を指し、実際は旅客線の「鹿島臨海鉄道 大洗鹿島線」と貨物線の「鹿島臨海鉄道 鹿島臨港線」に区分けして表記される。





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今回は旅客線しか訪れていないので、以下旅客線についてのみ書く。

車両は6000系というディーゼル車で入るとバスのような乗物臭がする。

座席は転換クロス車(一部ロングシート)。窓も開くので車窓を眺めたり旅情に浸るのにふさわしい。





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冷房は扇風機と冷房の併用型。

窓は開閉可。この日の日中は気温が高く冷房は効いていなかったが、通路を挟んだ向こう側の人が窓を開けたら涼しい風が入ってきて車内が一気に快適になった。

ふだん都市部の列車ばかりに乗っていたこともあって窓を開けられない(開けてはいけない)感覚が刷り込まれていたので、窓を開けたいと思いつつためらってしまい向こう側の人が開けるまで暑さを我慢してしまったが、この路線なら冬とか雨でも降らない限り堂々と窓を開けられそうだ。




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運賃表。

率直にいうと高い。大洗鹿島線は6年前に苫小牧行きのフェリーに乗ったときに一度利用したが、そのときもちょっと高いと思った。

今回利用した「ときわ路パス(茨城県内鉄道1日乗り放題)」は2,000円。大洗鹿島線の始発駅-終着駅の往復運賃でそれを超えてしまうので割高感は否めない。

ただし私の場合、水戸までのJR運賃が片道1,620円も掛かるのと、超退屈路線の水戸線に耐えなければならないことが足を遠ざける一番の要因になっているので、仮に私が水戸に住んでいたら撮影や観光目当てにそれなりに大洗鹿島線を利用していると思う。





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休日はおおむね2両編成でワンマン運行されている様子。

ワンマンでは一番前の車両の運転手よりのドアしか開かないので、水戸駅で降りたときはドア前が混雑して降りるのに結構時間が掛かった。

以上、大洗鹿島線について私見を交えてざっと紹介。
以下は旅行記。





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大洗駅。
上の写真が今回のもの。下は6年前来たときに撮ったもの。

下の写真には井川選手を応援するのぼりが掲げられており、後ろだけ見えている路線バスは現行のバスとは違う車種に見える。

こうして新旧見比べると、あらためて記録撮影の重要性に気付かされる。





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大洗駅構内。
踏切の模型が置かれた建物はインフォメーションコーナー。貴重な鉄道資料や大洗鹿島線のキャラクターに関連するものなどがおかれている。

大洗鹿島線はテレビアニメの舞台になっているようで、至るところにアニメキャラのイラストやグッズを見かけた。またアニメのファンと思われる人たちをちらほら見かけた。





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大洗駅で買ったたこ飯。850円でけっこうボリュームがある。
転換クロスシートなので車窓を眺めながらのんびり食べられる。


「弁当が気兼ねなく食べられるから弁当を買いたくなる」

弁当を食べられる環境と弁当を食べたくなる心理。これらは相互補完の関係にあるのだとこのとき思った。いくらローカル線であろうとロングシートや混みあったボックスシートでは弁当は食べづらいし、そもそも買う気にならない。

大洗鹿島線は昔ながらの旅の楽しみ方ができる貴重な路線だと思う。





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ちょっと余談。
6年前に大洗フェリーターミナルを出港したときの写真。

このときは大洗駅から重い荷物を担いでフェリーターミナルまで歩いた。駅から案外距離があってきつかったのを覚えている。後々、水戸駅からフェリーターミナル直行バスが発着していると聞いて脱力したのも今となっては良い思い出。

大洗は自宅から片道110km。
14時間掛けて自転車で往復したこともあった。磯前神社前の坂の上から大海原が見えたときの興奮は今でも忘れない。

大洗には何気なく様々な思い出がある。





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完全乗車と鹿島神宮参拝を兼ねて終点の鹿島神宮駅へ。

これも誤解しやすいが鹿島神宮駅はJR鹿島線の駅なので鹿島臨海鉄道の駅ではない。大洗鹿島線がJR鹿島線の一部に乗り入れている形で運行されている。

鹿島神宮駅から鹿島神宮まではちょっとした坂を上って徒歩10分ほど。





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鹿島神宮。
祝日のお昼近くということもあって多くの人が参拝に来ていた。

神宮内は見事な森林に囲まれ、近頃は森林浴だけでなくパワースポットとして注目を集めているらしい。

日頃の感謝の念を込めて本殿と奥宮にお参りした。



大洗鹿島線は記事に書いたように、ときわ路パスがなければそもそも行かなかったと思う。それについては前回のひたちなか海浜鉄道も同様だが、一つ違うのは大洗鹿島線は「転換クロス」と「窓が開く」という旅情を得るに必要な要素を持っていること。
これだけなのに旅の印象はずいぶん変わるものだと思った。

今回撮り鉄はしなかったが車窓からそれとなくロケはしたので、次回訪れるときは撮影を楽しみながらもう一度旅情に浸ってみたいと思う。

2013年4月21日 (日)

ときわ路パスでひたちなか海浜鉄道へ

しかし天気に恵まれない。

この時期、雲が増えて青空の日が少なくなるのは織り込み済みだったが、ここまで週末ばかり天気が悪くなるもんかなと思って昨年と一昨年の撮影データを調べると、やはり去年もその前も似たような感じで、特に桜の時期は週末の天気に恵まれず、やむなく平日の早朝に撮りに行ったりと相当苦労していた。

今週末も天気はいまいちだが、だからといって引きこもっても面白くないし撮り鉄以外にやりたいことはないので、雨合羽持参で決行することにした。

行き先は茨城県のひたちなか海浜鉄道。





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写真(上)はJR水戸線の結城駅。ときわ路パスを買うために下車したついでに撮影。

「ときわ路パス」は
茨城県内のJR線全線と関東鉄道、鹿島臨海鉄道、ひたちなか海浜鉄道に1日2,000円で好きなだけ乗れるというもの。

ただしこのパスはエリア内のみどりの窓口または一部の駅の券売機でしか買えないので、たとえば私(宇都宮線久喜駅乗車)の場合、いちどフリーエリア内の駅(今回は結城駅)で降りてその駅のみどりの窓口でパスを購入してから再び改札に入りなおさなければならない。

おそらくフリーエリアまでのキセル防止のため、こんな面倒なことを強いているんだと思われるが、パスを買うために列車を一本見送らなくてはならないので水戸線のように本数の少ない路線では、面倒くささどうこう
よりそちらのデメリットのほうが大きいかもしれない。





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勝田駅1番線。ひたちなか海浜鉄道のホーム。

ひたちなか海浜鉄道のホームと改札はJR線2番線の一角にひっそりと設置されているので、いきなりだと分かりにくいかも。

SuicaやPasmoなどのICカードには対応してないので、ICカードの利用者がJR線から乗り継ぐ場合、改札横の「出場用」と書かれた清算機にタッチして勝田までの運賃を精算してから左のプレハブの改札窓口でひたちなか海浜鉄道の切符を購入する。





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キハ3710形の車内。

外はどん曇り。駅間撮影は期待できないので撮りはほどほどにして乗りや記録撮影を楽しむことにした。





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終点の阿字ヶ浦駅。まずは乗り鉄らしく完乗をこなす。

この駅名表示板はデザインが無理矢理すぎていまいちかも。外人に少しも配慮していないところは潔いといえるが。

阿字ヶ浦で駅舎などを撮影し、折り返しの列車に乗って中根駅へ。





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中根-那珂湊にて。

結局、駅間では数本撮ったがやはり曇りの日はうまく撮れないし気が乗らない。曇った日に一生懸命撮っても晴れた日の同じ写真には及ばないし、それなら撮っても無意味だと思ってしまうからかもしれない。

人それぞれ趣向があるんだから、私は素人らしく晴れた日にコントラストの効いたシャキッとした絵を潤沢な露出でのびのび撮りたい。

そもそも曇りや雨の撮影は「くすんだ空を入れない」とか「露出が厳しいから流す」のように技法からして後ろ向きだし、たとえば一つの路線や列車を継続かつ集中して撮影するとき、撮った写真の中からメインに据えたい写真を際立たせるための脇役として曇りや雨に撮ったしんみりした写真を添えるならまだ分かるが、それらの写真が主役となるケースはほとんど無いと思う。





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最近、旅先で駅の自販機をよく撮る。

後年見返したときに『こんなのあったなあ』と懐かしさに浸れるちょっとマイナーな自販機が主な狙い目で、マイナーすぎると後年見ても売っていたことすら思い出せないだろうし、メジャーすぎると復刻されて懐かしさが失われるので、その辺の選定なども含めて撮影を楽しんでいる。





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旅先ではこんなポスターもよく撮る。
実際は全景とアップをそれぞれ撮っている。

「5周年記念~」や「春の~」のように時期や季節を限定したポスターは一見レア度が高く懐かしさを得られそうだけど、実際は後年振り返ったときに忘れていることがほとんどなので懐かしさに浸れる確率は低い。むしろ写真下の「はたちの献血ポスター」のように現在ごく一般的に貼られているポスターのほうが懐かしさを感じられる見込みはあると思う。
もっとも地域性が打ち出されたポスターはローカル性や独自色を感じられて純粋に好きなので、懐かしさどうこうは関係なく撮ることが多い。

まあ、そんなこんなでひたちなか海浜鉄道を後にし、晴天時に予定していた大洗での商船三井フェリーの見送り撮影を中止して、そのまま帰宅。



ひたちなか海浜鉄道からは良くも悪くも凡庸な印象を受けた。

もしまた行きたいかと聞かれたら、たぶん「分からない」と答えると思う。
もっとも、それがひたちなか海浜鉄道だけに通じる思いかというとそうではなく、“ローカル路線”と言われている中小私鉄や3セクの多くが収益を上げられず独自色を打ち出せずに苦しみ、その改善や改革が口でいうほど、また頭で考えるほど簡単ではないことを思うと仕方の無いことなのかもしれない。

結局、“ローカル路線”が生き残るには観光路線への特化を果たすか、運良く都市計画に入って周辺にたくさんの人が移住してくる状況にならない限り無理なのではないか。もしそうなったとしても前者は景観に優れているなど観光路線としての資質を要するしシーズンオフのてこ入れが課題になる。後者は仮に存続できてもそのときはもはや“ローカル路線”ではなくなっていると思う。


なんだかローカル路線について考えると、いつも実現性の乏しい夢も希望もない結論に至ってしまうのが悲しい。