SL ばんえつ物語号(利田踏切)~トワイライトエクスプレス撮影リベンジ
「埼玉→仙台サイクリング」や「酉谷山登山」のときもそうでしたが、私は同じ所を気が済むまで何度も行きたがるようで、今回のSLばんえつ物語号乗車とトワイライトエクスプレス撮影リベンジも、どうやらそのパターンに当てはまりそうです。
5度目の磐越西線遠征。
SLばんえつ物語号(磐梯会津路号)に乗るのも3回目になりました。
いまや会津若松や山都辺りでは遠さを感じなくなってきました。病気です。
11時35分、磐越西線「荻野駅」に到着。
今日は地図や事前情報は一切無し。ダメで元々。
撮影地は電車なので駅から徒歩30分圏内が限度。「もし見つからなかったら駅に戻って少し離れた所から駅舎を入れて撮ろう」と軽い気持ちで荻野駅を後にしました。
撮影地は駅から5分ほど歩いた踏切であっさり見つかりました。
先客は4名。年配の人ばかりで機材がハンパ無いです。
高そうなカメラを三脚に何台も付けて念入りに露出をチェックしています。
もっともこんなのはもう慣れっこなので、一人だけ安カメラとボロ三脚を引っ張り出して準備していると、隣にこれまた本職な人が来たのでふと横目で見ると、なんとその人の三脚に私が尊敬するSLカメラマンの名前が入っているではありませんか。
※ご本人さんの承諾を取っていないので氏名は伏せさせていただきます
(雑誌とかで有名なカメラマンが俺の横になんか来るか?)
…と、半信半疑のまま隣にいるのも心許無いので本人に聞きたかったものの、セッティングの邪魔をするわけにも行かないので、SL通過後に話しかけることに。
というわけで、「バッティングセンターで遊んでいたら、隣にイチローが来てしまったときのような心境」で撮影。
某SLカメラマンは私の隣でどんな写真を撮ったのか気になります。
その作品を見たいけど、見たらレベル差に凹みそうなので反面見たくないような微妙な気持ちですが…
撮影後、手短にお話しさせていただき、名刺をいただきました。
だからといってヨイショするわけではないけど、撮影マナーは大変良い人でした。私もレベル的、人間的に少しでも近付きたいものです。
興奮冷めやらぬまま荻野駅へ戻り、撮影した画像をチェックしていると窓口の人が声を掛けてきたので、列車が来るまで荻野周辺の撮影ポイントや山登りのコース、温泉などの観光スポットを教えてもらいました。
山登りも手軽にできるみたいだし、温泉も安く、駅まで送り迎えしてくれるそうなので今度来たときはそういった事を絡めて行動するのも良いかなーと思いました。
窓口の人、歳は行ってたけど目鼻立ちの整った奇麗な人でした。
若い頃は美人だったんだろうなぁ。
「会津若松駅」に戻り、新潟行きのSLが来るまで暇潰し。
会津若松駅は撮りに退屈しないので1時間半の待ち時間がさほど長く感じません。
SL入線。
車庫からケツ向きでホームに入線し、留置線に待機している客車と連結して本線に入線してきます。
今日は盆休み中にもかかわらず撮影者は少なめでした。
新潟行きのSLはガラ空きでした。
家族連れの人たちは、みんなボックスで予約を取り、1ボックス内に座るのでよほど人数が多くない限りは相席にはなりにくいようです。
前回は新潟でのイベントの絡みで、たまたま乗客が多かったようです。
下は車窓から見た山都駅のホームです(コンデジ撮影)。
野沢駅での撮影タイム。
いつものように乗車記念証とうちわの配布、記念スタンプの押印、じゃんけんピンバッヂ大会、記念撮影を経て新津までの3時間をのんびり過ごしました。
家族連れの会話って聞いてると面白いですね。
騒ぐ子供を教育ママのように注意しまくるお婆さん、
うるさい子供を言葉巧みに展望車に行かせようとする親たち
毎回、色んな家族がいて、見ていて(聞いていて)飽きないです。
「津川駅」ではホームの照明がモダンで奇麗だったので、そればかり撮っていました。
18時36分、新津に到着。
磐越西線の各駅の停止位置標識には、新津第一小の生徒から贈られたプレートと同じイラストが添えられています。
夜を迎える新津駅と近辺の静かな様子が伝わるでしょうか。
前回来たときにも感じた、この寂しさ
ターミナル駅なのに漂う、この寂しさが私の心を掴んで離しません。
トワイライト待ちをしているとき、加須から来た撮影者と知り合いました。
久喜~新白岡をホームにしているらしく、私(新白岡)のすぐ近くということもあってトワイライトが来る直前まで、どっぷり話し込みました。
トワイライトエクスプレスは定刻通り入線。
撮影側ホームに停車中の列車とホームは消せない(消すとトワの編成が欠ける)ので、なるべくそこに視線や注意が行かないよう、またパンタやスカート下が隠れないよう、構図には特に気を付けました。やはり前回経験していたのが大きかったです。(今回撮影)
(前回撮影)
発車前のビーム(写真上)。
今回の低感度&タイマー撮影は、前回の高感度撮影とは雲泥の差でした。
前回と比べると、ディテールの緻密さやノイズの少なさが段違い。
これならリベンジは果たせたと言ってもよいでしょう。
加須から来た彼は、SL回送を撮ってから新潟で急行「きたぐに」を撮るというので再会したらそのときはよろしくと言って新潟行きの列車に乗り込みました。
新潟では前回と同じく銭湯「金の湯」へ。
「きたぐに(22:59発)」に間に合わせるため、あまり長居はできなかったけど、熱い湯船に浸かって疲れた身体を癒しました。
銭湯を出ると弱い雨が降っていました。
新潟駅に着いてホームに降りると既に「きたぐに」が入線していました。
それにしても電光表示のHMってのは泣かせてくれます。
列車(編成)を見やすくするとHMの文字が白飛びするし、HMを見やすくすると先頭車やスカート下が真っ黒に潰れてしまいます。
結局、この手の写真は編成として見るのが一般的なので編成を優先。ただし、それとは別に先頭車のアップを撮り、そちらはHMの視認性を優先しました。
これが先頭車のアップの写真。
HMの「きたぐに」の文字が白飛びする寸前まで露出を上げています。
HM撮影中、加須から来た彼と再会。
発車間近で立て込んでいたので手短に再会を喜び合い、彼は新潟駅で撮影を続け、私はきたぐに発車直後の長岡行き普通列車で新潟駅を後にしました。
今度は埼玉で再会できるでしょう。
おかげでこの日は楽しい時間を過ごせました。ありがとう。
新津に戻ってネットカフェへ。
受付を済ませてドリンクを飲みながらソファにもたれ掛かると、今日一日に出会った人たちの姿や会話などが頭のなかに蘇ってきました。
本当に充実した一日でした。でも疲れ果てました。
明日は臨時列車「東北縦貫号(583系)」に乗って東北を巡ろうと考えていたけど、疲れ果てた今は、とてもそんな気持ちにはなれませんでした。
朝4時前、外をでると強い雨が降っていました。
晴れるだろうという前提で、傘や雨具は持参していません。
降りしきる雨のなか、駅まで走って朝のトワイライトを撮る気にはならなかったので、もう一時間ネットカフェでくつろぎ、6時6分発の磐越西線始発で帰ることにしました。
ずぶ濡れのまま豪華列車の周りをうろつくのはさすがにマズイですし。
雨の新津駅。
雨足は弱まるどころかますます強くなってきたので、結局、ネットカフェでお古の傘を頂きました。店員さん、ありがとうございました。助かりました。
朝の新津駅では人っ気の無いホームに改札のピンポン音が鳴り響いていました。
待合室には駅寝の人がマットを敷いて寝ていました。他のターミナル駅なら迷惑極まりない行為ですが、それを寛容してしまう“新津”という土地(や人)は都会では考えられない懐の広さを持っているように思いました。
6時6分新津発の会津若松行きに乗り、2時間40分かけて会津若松へ。
会津若松では駅で待機していた、あいづライナーに乗り継ぎ。あいづライナーは初乗車でしたが、元特急車両だけあって頭をもたげられるし、リクライニングするしで快適でした。
15時前に新白岡駅に到着。
かなり疲れが溜まっていたらしく、ロングシートの硬い背もたれの座席なのにそこそこ眠れました。
JRの各駅の乗車人員によると新津駅の一日辺りの平均乗員数は4092人(2009年度データ)で、この数字は私のJR線最寄り駅の新白岡より低く、しかも年々、乗客人員は減っているそうです。
実はそれを知って、もう一度新津に行きたくなったというのもありました。
判官びいきなんですかね。つい応援したくなる駅、それが新津。
そういえば加須の彼も、新津は初めだけど好きだと話していました。
いつになるか分からないけど、新津にはまた来ると思う。
好きな場所には気が済むまで行くのが性分なので。