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2017年7月26日 (水)

湯河原温泉 昔ながらの温泉宿「旅館なわ井」

久々の平日連休。
部屋食と貸し切り風呂を提供する宿を探したところ、湯河原の旅館なわ井を見つけた。しかも舟盛りを選べるプランがある。

結論をいうとこの宿は長所と短所がはっきりしていた。
長所は食事。短所は施設の古さと一部の不衛生さだ。短所が気にならなかったり、短所を覆い隠す魅力がなわ井の食事にあると思えば、きっとリピートしたくなると思う。


旅館なわ井 TEL0465-62-3118
・神奈川県湯河原町宮上148
・宿泊日:2017年7月25日(火)
・プラン:【一人旅】朝・夕部屋だし☆温泉貸切☆のんびりプラン♪~舟盛~<和室10畳トイレ付>


ぼっちdeだいじょうぶ度(5段階)
・館内  ★★★★他人の存在は殆ど気にならないが、古い木造旅館で防音は無いに等しいので夜歩くときは気を遣う。
・客室  古い木造旅館なので外からの音はよく聞こえる。空いてれば★4~5。
・風呂 ★★★★★客室6に対し貸切風呂2。ぼっちには好条件。
・夕食  ★★★★★部屋食
・朝食  ★★★★★(部屋食の場合)。通常は会場食なので注意。会場食は未経験なので評価不能。



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※客室からの眺め

湯河原駅から1.5km。細く入り組んだ道の途中に旅館なわ井はある。

密集した住宅地の中なので探すのに骨が折れる。なお車の場合は宿の近くに駐車場がある。ただし狭い道を曲がった先なのでベテランドライバーでも手こずるかもしれない。




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玄関を開けるとお婆さんに出迎えられた。
この人はフロント業務や給仕などを受け持つようで夕食の配膳を除いてお世話になった。

玄関は1階、風呂とフロントは2階、客室は3階にある。エレベーターは無いのでそれぞれ階段で移動する。お婆さん大変だろうに。




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客室は6つしかない。

基本は10畳のトイレ洗面所付きで、2部屋だけ風呂が備わっている。
客室はそれぞれ「桔梗」、「桐」、「楓」、「すみれ」、「百合」、「萩」の名が付き、私は「楓」に通された。




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広縁によく置かれる冷蔵庫はここにはなく、かわりに洗面所があった。

旅館といえば瓶入り飲料の冷蔵庫というイメージ(と願望)があるので、この点はいささか残念だった。




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壁と襖はタバコのヤニで茶色く変色し、エアコンもヤニで黄ばんでいた。

全体的にヤニ汚れと傷みが目立つ。
ただし目に見える範囲においては清掃されていた。




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押入れには浴衣1組とバスタオル1枚、袋にはタオル1枚と歯ブラシ。

なわ井の温泉は熱いので湯上りは浴衣とタオルが汗まみれになる。欲をいえばバスタオルはもう一枚ほしいところ。




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夕食は女将さんとおぼしき着物姿の女性が配膳してくれた。

料理は会席料理の形式で、基本的には一品ずつ運ばれるが一部はまとめて運ばれてきた。



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海が近いだけあってメニューは海の幸が多い。




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白魚の卵とじ。溶き卵を掛けて卵とじにして食べる。

旨かった。味付けが素晴らしい。これだけでご飯2杯は行ける。といってもご飯は最後にならないと来ないが。




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山芋の豆腐。山芋を豆腐のように見立てた一品。

山芋はもちろんのこと、汁の味付けが絶品だった。




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ここで舟盛りが登場。
40センチ弱の舟に6種の刺身と海草が盛られている。

どうも刺身については極度の馬鹿舌のようで、見た目の華やかさとプラシーボ効果で旨い物を食べた気にはなったが、反面そこら辺の刺身と大差ない気もした。
ただし先述の通り馬鹿舌で、小樽の三角市場の海鮮丼と巷の安物海鮮丼の区別が付かないことを書き加えておく。

というわけで舟盛りの感想は鵜呑みにしないでほしい。




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かぼちゃ饅頭のあんかけ。
かぼちゃなのに弾力のある不思議な食感の一品。これも旨かった。




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鯛の煮付け。
味付けが濃く、食べてる最中やたら喉が渇いた。

部屋食は料理が来るまで冷めていることが多々あるが、なわ井は温かい物はすべて温かく運んできた。




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揚げ物。塩で食べる。

揚げたてとまではいかなくても熱々のカリッとした揚げ物を部屋食で食べられるのは素晴らしい。




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揚げ物の直後にご飯と椀が運ばれてきた。
刺身が冷たいうちに刺身とご飯を一緒に食べたかったが、それは会席料理的にタブーなのだろう。

ご飯はとうもろこしご飯で、長く保温した米みたいな味でいまいちだった。お代わり自由と言われたが一杯しか食べなかった。




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デザートは大きな器に抹茶ケーキとりんご一切れと牛乳ゼリー。

以上が夕食の内容。一品一品の量は控えめながら1時間くらい掛けて食べるので不思議と腹一杯になった。
それにしても普段からこう食べれば食べ過ぎを予防しつつ体にも優しいのに、家に戻るといつもの早食いに戻ってしまう。


デザートを食べ終わると女将さんが部屋に布団を敷いてくれて翌朝の食事時間を聞いてきた。
朝食も部屋食のプランなので8時に持ってくるようお願いした。

※ぼっち重要情報
朝食は通常は会場食。今回は夕朝食とも部屋食のプランを選択したが、この場合通常より800円ほど高い。とはいえ800円で部屋食に変更できるのは大変良心的だ。




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風呂は2ヶ所あり、ともに貸し切り専用となっている。
写真は「左の湯」の脱衣所。

風呂は他の客がいなければ内鍵を掛けて自由に入れる。なわ井を選んだのは部屋食と貸し切り温泉が大きな理由だった。

湯は源泉掛け流しの弱アルカリ温泉。
泉温は大変高く、熱風呂が苦手の私にはつらかった。一応水で薄められるが他の客も入るのでいたずらにぬるくはできない。




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「左の湯」は1~2人用の風呂で蛇口と椅子は一つずつしかない。

お湯は誰もいないと(誰かが薄めないと)どんどん熱くなり、風呂内に熱気がこもってサウナになる。夜中に目が覚めて風呂に入ったら入室した瞬間熱気で立ちくらみした。




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右の湯。こちらは3~4人用の大きな風呂で脱衣所も広い。




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「右の湯」は4~5人は入れる。
これを貸切できるのだから豪勢だ。

ただしこちらは外の住宅から丸見えなので窓ガラスの下部に白いスプレーを塗りたくって目隠ししてある。これを外から見ると誰かがいたずらしたように見える。

なお右の湯、左の湯ともカビが目立ち、特に取っ手は大量のカビで変色し、触るのを躊躇したほどだった。
改善してほしい点だが見るからに人手が足りないし、フロントの足腰弱そうなお婆さんでは風呂掃除などできないだろうから、期待するだけ無駄だろう。口コミでも古くから指摘されているのに改善されていない。




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温泉の成分表。
弱アルカリ性(ph8.47)の高温泉で泉温は59.9度ある。

私は首の髭を剃ると首がヒリヒリしたりブツブツができたり真っ赤にただれるのだが、この温泉に入ったらそれがいつの間にか無くなり、正常の肌に戻った。そんなすぐに効果あるのかいささか疑問だが、体に良い効果が認められたのは確かだった。




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気温が高いときのみ加水とあるが、そうは思えないほど熱かった。
この熱さは熱い湯好きな江戸っ子でも躊躇すると思う。




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2階のロビー。

幕が下りた窓がフロント。左側の通路の先が風呂。
ここにはパンフレットやお土産品も置いてある。、



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ロビーの隅に自販機がある。
ペットボトルの飲料と缶コーヒーと缶ビールが置かれ、アルコールは310円、その他は定価販売。




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朝食は夕食と打って変わり、ご飯がツヤツヤでおいしかった。
ご飯は一合分くらいのおひつで満足感も高かった。

奥の卵焼きと右の豆乳鍋は薄い味付けながら何もつけずに食べられるほど旨かった。


以上、なわ井の紹介。
飯の旨さと「部屋食」「貸し切り風呂」等の少人数をターゲットにしたプランをどれほど重視するかでこの宿の価値は大きく変わると思う。
この価値が分かればお気に入りの定宿になるだろうし、逆ならぼろくて不潔な宿の評価を下すだけになるかもしれない。

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