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2016年12月 7日 (水)

奥鬼怒の温泉宿「川俣一柳閣」

辺境の静かな温泉宿に憧れ「川俣一柳閣」を予約した。
一柳閣は温泉宿では珍しく一人で宿泊でき、露天風呂が豊富で貸し切りしやすく、また夕食が部屋食なのが魅力だ。


川俣温泉一柳閣 TEL0288-96-0111
・栃木県日光市川俣40-3
・宿泊日:2016年12月4日(日)
・プラン::るるぶトラベル【JTBセレクト】のんびりステイ◆レイトアウト11時の21時間ステイ♪ご夕食は部屋または個室食事処

※川治温泉駅の付近に「一柳閣本館」という旅館がありますが、こちらは伊東園グループが経営する旅館で川俣一柳閣とは無関係です。

ぼっちdeだいじょうぶ度(5段階)
・館内  ★★★ロビーの椅子などは2人掛け以上がデフォ。
・客室  ★★★他の客室と間を空けてくれる。閑散期★5
・大浴場・露天風呂 大浴場★2。露天★4.5。団体客は大浴場に流れる。露天は内鍵付きの貸切風呂が3つある。
・夕食  ★★★★★部屋食
・朝食  ★★宴会場で一堂に食べるので敷居は高い。他に客がいなければ部屋食にしてくれるが保証は無い。



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公共交通機関の場合、鬼怒川温泉駅(※)から女夫渕(めおとぶち)行きのバスに乗り、「一柳閣前」で下車する。
鬼怒川温泉駅から約90分の道のりだ。

★女夫渕線ダイヤ・運賃等
日光市営バス

※鬼怒川公園駅、新藤原駅、川治温泉駅、川治湯元駅にも停車する。




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バスの車内(最後部)から撮影。座席数は30ほど。

路線バスなので座席は狭く、寝るには少々厳しい。
途中の青柳車庫前で9分間休憩する。トイレ・自販機あり。




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バス停の目の前から玄関への道を行き、ドアを開けるとフロントがある三水館5階に入る。

一柳閣は通常期の宿泊客を受け入れる「三水館」と時期限定で開放される「三雅(みやび)館」からなり、外廊下で繋がっている。

チェックインとチェックアウトは三水館5階のフロントで行う。




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フロントの男性に今回泊まる3階の303号室へ案内してもらった。

この日は冬の平日前ということで宿泊客は私だけだった。辺境の温泉宿がより静けさを増し、私にとって理想の宿泊となった。




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玄関の右手は洗面所とトイレ。
部屋に風呂は無いため、入浴は三水館1階の男湯と女湯の大浴場、または貸切3箇所を含む男女別の露天風呂で行う。

床は若干ミシミシと鳴り、トイレのドアは静かに閉めないとうるさい。




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部屋は12畳+踏込0.5畳+次の間4畳+広縁4畳(だと思う)。

一人だとさすがに広い。
もっとも広いからこそ贅沢さや非日常さを感じるともいえるが。




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広縁には椅子とテーブルと灰皿。
奥の椅子の後ろには冷蔵庫が置かれている。




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広縁側から見た部屋の様子。
全ての部屋が渓谷側に面している(窓が設けられている)ため、縦に長い形状なのが特徴だ。




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冷蔵庫の中はアルコール類やコーラなど瓶詰めの飲料が入っており、飲んだ分の料金を支払うシステムになっている。

冷蔵庫の上にはグラスと栓抜きが置かれている。
いかにも旅館らしい。




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お茶はナイロンのような目の細かい袋に入ったティーパックと茶葉が置かれ、それぞれに急須と湯飲みが用意されている。
また夕食後は使用した急須と湯飲みを交換してくれる。

人の手がこまめに入るサービスは旅館ならではだろう。




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お茶受けのせんべい。
出来合いの物ではなく旅館向けの製品である旨が印刷されている。細かいながらも嬉しいこだわりだ。




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こうした玩具も旅館ならでは。
ほかマッサージ棒や大量の車輪を転がしてツボを刺激する怪しげなマッサージ器もあった。




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湯のみはこれでもかというほど入っている。
しかも夕食後に全て交換しに来る。



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窓からの眺め(翌朝撮影)。

奥の建物は旅館「仙心亭」。2人からの宿泊しか受けてないようだ。
下の屋根は川俣一柳閣の露天風呂。各露天風呂への通路は屋根が通っているので雨でも安心だ。




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夕食。仲居さんが6時頃部屋に持ってきてくれる。

品数は多いが奥の鍋の肉(猪だったかな)と湯葉の刺身以外、取り立てて目を引くものはない。しかし器が多くて見栄えが良いので視覚的に楽しめ、おいしいモノを食べた気持ちになる。




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朝食。7時半か8時のいずれかを選ぶようにいわれ、7時半にした。

朝食は原則的に朝食会場での提供だが、この日は宿泊客が私だけだったので特別に部屋での提供となった。

たまたまとはいえ2食とも部屋食は幸運だった。




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貸し切り用の露天風呂(檜風呂)。夜撮影した。
内鍵が掛かるので完全に貸し切りできる。

この檜風呂はくりぬかれた檜の幹から湯が出ているため、湯船に細かい木の皮が入ってくるのが特徴だ。ほか二つの貸切露天風呂はともに岩風呂で、岩が風呂桶の形にかたどられている。




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大露天風呂。10人は入れる広さだ。これも貸し切りだった。

この広さの天然温泉の露天風呂を一人で好きなだけ入れたのは究極の贅沢だった。一泊5万の宿でも無理だろう。




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目の前は渓谷。冬の夜なのに身体はポカポカ温かく、見上げれば満天の星空。

あまりに非日常的すぎて幸福感がリアルタイムに湧かなかった。徐々に心が至福に満たされる感じだった。
あらためて素晴らしい体験をしたと思う。




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露天風呂の通路から三水館を見上げる。

真ん中のオレンジ色の明かりの部屋が私が泊まった303号室。その上の光はフロント階の明かり。




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朝食後のコーヒータイム。

今回はあまりに特別な状況すぎて一人旅の情報としてはあまり参考にはならなかったと思う。

仲居さんの話によれば冬は最も客が少ないそうなので、辺境の温泉宿で一人旅情に浸りたければ、冬の平日や平日前の休日に狙いを絞ってはどうだろうか。

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