« 製品レビュー:Canon PowerShot A1400 | トップページ | 寒くなってきた »

2013年10月13日 (日)

会津 七ヶ岳(羽塩登山口~縦走路)

10月3連休の初日、会津地方の予報は弱雨。

七ヶ岳は登山を再開してから気になっていた山だった。
東武沿線から会津鉄道「七ヶ岳登山口駅」まで一気に行ける手軽さに加え、山頂からの景色が雄大で、300名山を謳われながら登山客は比較的少ないことが私の心を掴んだ。

弱雨の予報に不安を感じつつ、これも良い経験になるとあえて行くことにした。無事に下山したときのご褒美を用意して。

※2014年5月1日に再訪しました(たかつえ登山口~縦走路)
バスの情報、残雪の情報などを知りたい方はご覧ください





2013_1012a1

新藤原駅にて。

東武線から会津方面に行くときは東武フリーパスが便利だが、この日は日光方面に行く乗客の混み具合がわからず、場合によっては引き返すことも考えていたのでパスは買わなかった。





2013_1012b1

日光方面へ向かう観光客や登山客はまばらで、栃木以降は一般客があらかた降りて快適だった。下今市を過ぎると乗客はさらに減り、鬼怒川温泉から先はガラ空きだった。

9時01分、七ヶ岳登山口駅に到着。降りたのは私一人。
のどかな景観を楽しみ、軽くストレッチをして出発。





2013_1012b2_2

登山口までは6km弱の林道をひたすら歩く。

この日、出会った登山客は四組。全員マイカーだった。
私は車を持ってないので登山のときは車が欲しくなるが、車が欲しくなるのは登山のときだけだし、維持費の高さや車中泊に向いてない性格を考えると、やはり二の足を踏んでしまう。





Img_0962a

ルート図。
登山道は要所に指導標が立てられ、特に迷いそうな所はない。

行きは羽塩登山口から沢を上り(ルート図オレンジ線)、七ヶ岳山頂から縦走し(緑線)、あとは林道を会津山村道場駅まで下った。





2013_1012c2

羽塩登山口から30分ほど沢沿いを歩くと沢の両脇が狭まり遡行するようになる。尾根ではなく沢を登るのがこの登山道の特徴だ。

遡行といっても沢の流れは穏やかで大げさなものではない。
ただ傾斜が徐々にきつくなり、岩に付いたコケや落ち葉で大変滑りやすくなる。場所によっては20mほど滑り落ちそうな所もある。

このコースは転倒が付き物らしいが、私も気を付けていたのに1回横滑りして小指を擦りむいてしまった。





2013_1012c3

緊張の連続の遡行が終わると今度は歩きにくい急な登りになる。

傾斜がきつく、足を大きく上げて登る所が多いのでバテやすい。遡行よりマシだろうと自分に言い聞かせ、息を切らしながら登る。





2013_1012c4

顔のような不気味な樹のコブに着くと頂上まであと30分あまり。

下りてきた女性二人組も話していたが、この30分がかなりきつい。
登りは歩幅を小さく一定に取れば疲れにくいというが、傾斜がきつく足場が悪いとそんなことをいっていられない。





2013_1012c7

最後の登り。

ザレていて後ろは急斜面なのでかなり怖い。
いつもなら最後の急登を苦し紛れの奇声を上げながら頂上に転げ込むのだが、今回は肝が縮み上がって疲れや奇声どころではなかった。





2013_1012d0

頂上直下にて。

最近、頂上での撮影にマンネリを感じてきたのでひねりを加えてみた。この写真は10秒タイマーにしてシャッターボタンを押した直後に↑の位置まで下るので落ちそうで怖かった。





2013_1012d2
2013_1012d3

眺めは本当にすばらしい。

七ヶ岳に登った人の感想に「まるで高山にいるようだった」というものがあったが、頂上からの眺めはまさに高山からの眺めそのものだった。

頂上は風が強いこともあって、じっとしていると肌寒い。
天気は頂上までは小雨ながら持ちこたえてくれたが、頂上での記念撮影を終えた頃から周りがガスりはじめ、みるみるうちに上空が雲に覆われ、本格的に降り始めた。

山頂に着くまで、ずっと悩んでいた。
「来た道を引き返すか」、それとも「せっかくだから七峰を縦走するか」





Img_0962a_2

私の後に山頂に来た夫婦を含め、他の人たちはマイカーで来ていることもあって、みな同じ道を引き返していた。

だが登りでさえ滑りまくって危険だったのに、雨まで降っていてそこを下るというのは、いくら楽に戻れるからといっても怖い。いっぽう縦走は行程が長く何度も登り返すので体力を使いそうだが、危険はなさそうだ。

結局、膝の痛み止めや水分・食料に余裕があり、時間にも十分余裕があったのでピストンではなく縦走することにした。





2013_1012e1

12時45分、縦走開始。
あいにくの天気だが稜線は見通せるので縦走の雰囲気は味わえる。

雨は一向に止まないものの、気温と雨具の防寒性がうまく釣り合っていて蒸れや寒さは感じない。
それどころか霧の上に浮かぶ天空の道を独り占めしていることに喜びすら感じる。地図や地形をにらみながら気張り続ける登山もいいが、こういった山歩きも格別だなとこのとき思った。混んでたら嫌だけど。





2013_1012e3
2013_1012e4

下岳(1,510mピーク)。

ここよりはるか手前で三角点のあるピークを通過していたので、てっきりそれが下岳だと思っていたのに、ここが下岳だった。脱力。

非常に面白くないので、三角点はきちんと設置されているか元測量屋の厳しい目でくまなくチェックすると、杭は岩にビクともせず設置されており、落ち度を探すどころか、むしろ脱帽してしまった。





2013_1012e5
2013_1012e6

1,326mピークの分岐点。

しつこいほどアップダウンが続いて、いい加減うんざりしていたが、地図上では登りはここが最後なのでひとまず安心する。





2013_1012e7

地形図で嫌な予感はしていたが、最後の下りが危なかった。

急斜面なうえ雨で滑りやすく、コケの付いた岩が落ち葉に隠れていて、うかつに足を下ろせない。足を下ろす前にストックを突いて地面が土だと確認してから足を下ろした。もしかすると同コースを登るより時間が掛かったかもしれない。





2013_1012e8

縦走開始から2時間15分。古内登山口(広域基幹林道との出合)に着く。

後ろを振り返り、こんな所から出てきたのかと驚く。もし指導標がなかったらこんな所に道があるなんておそらく気が付かないと思う。





Img_0962a_3
2013_1012f1

地図上の赤い○印の地点。

地形図によるとさきほどの出合から林道を東に50~100mほど上ると、右手に会津山村道場駅への近道があるようだが、どう見てもただのヤブ林でそんな道は見当たらなかった。

藪に入って周囲を調べると「下○道」と書かれた汚い看板を発見。
看板の内容からどうも藪の中に下山道が続いているらしいが、とてもそんなふうには見えないし、見るからにヤブ漕ぎが大変そうなので断念。遠回りになるが安全に帰れる林道を下った。





2013_1012f2
2013_1012f3

藪を捜索しているとき、すごいものを見つけた。

親父世代にはご存知、コーラの1リットルビン。
これを酒屋に持っていくとビンの保証金として30円もらえた。

ざっとネットで調べたところ、製造年は特定できなかったが、形状やデザインからして初期の頃に作られたものと思われる。


この後は藪を出て素直に林道を下った。
不安のあまりコンパスで何度も進路を確認するほど異常に長い林道を下り、17時ちょうどに会津山村道場駅に到着。雨はかなり強く降っていた。
しかしそれでもモンベルのサンダーパスは蒸れなかったし、ツオロミーブーツは泥まみれでびしょぬれなのに靴の中には一滴も水が浸入しなかった。





2013_1012g1

スペーシアの最終便まで時間があったので男鹿高原駅へ。
途中下車は前途無効だが、車内で東武最寄り駅までの補充券(2日間有効)を発行してもらったので、堂々と駅の外を探索する。

18時42分発の列車が来るまで駅ノートを読んだり、国道121号辺りまで散策しながら無人駅の情緒を味わった。





2013_1012g2

以前来たときには無かったホウキがなぜか大量に置かれていた。あと駅ノートの2012年9月11日に某有名人の書き込みがあり、誰かのいたずらかと思って後で検索したら本当だったので驚いた。

せっかくなので掃除をした。といってもゴミは虫の死骸ばかりだが…
ちり取りとゴミ箱が無かったのでゴミはホームの下に払い落とした。





2013_1012h1
2013_1012h2

これが最初に書いたとっておきのご褒美。
「スペーシアの個室に乗車」

予約していなかったので取れないと思ったらあっさり取れた。JRだとシーズン中はグリーン車やランクの高い寝台券がまっ先に売り切れるが、たまたまなのか、東武にはその法則が当てはまらないのか、正直嬉しい誤算だった。





2013_1012h3

一度やってみたかった個室独り占め。なんて贅沢なんだろう…
欲をいえばホームか車内で弁当を買えればなお良かった。

しかし広い。横幅は大人3人分あり、足は目いっぱい伸ばして何とか対面の座席に足が届く広さ。

コーラは車内の自販機で買った。
170円のボッタクリ料金なので我慢しようと思ったが、個室を独り占めしておいてこんなところでケチるのもどうかと思い、気前よく行った。





2013_1012h4

交通費は乗車券が約5,000円、追加投資の特急+個室券が計3,800円。

9,000円で会津まで往復し、往路か復路いずれかを超ゴージャスな旅に仕立て上げられるのだから、東武線を使っての登山や旅行もたまには良いかなと思った。




★登山記録

■2013年10月12日(土) 曇りのち雨 最高気温22℃ 最低気温18℃

■コースタイム
七ヶ岳登山口駅9:10→羽塩登山口10:30→七ヶ岳頂上12:24-45→下岳14:01→古内登山口15:01→会津山村道場駅17:01

■総歩行距離 約20.4km(マピヨンのキョリ測で測定)

■交通費 東武鉄道(新藤原までの往復乗車券)2,320円、野岩鉄道・会津鉄道乗車券(新藤原→七ヶ岳登山口1,300円、会津山村道場→新藤原1,340円)、スペーシア特急券夜割(鬼怒川温泉→春日部)800円、スペーシア個室3,000円
※特急券の夜割(割引)についてはこちら

■登山口から遭遇した人数 9人(4組)

■備考・注意点
水は羽塩登山口からの沢登り箇所ほぼ全域で補給可。縦走路から古内登山口までの間に水場はない。

・羽塩登山口からのコースを下りに取るのは危険だと思ったが、地元の人やマイカー組はみな下っていた。なかには赤ん坊をお腹に抱えた父親までおり、これにはさすがに驚いた。
・2013年10月12日(三連休初日)の午前10時半の羽塩登山口の駐車台数は4台で、出会った登山客は4組。聞いたところ登山客はほとんどがマイカーで、交通の便が良くないためほとんどがピストンするそうだ。
・特急スペーシア最終便に接続する会津鉄道の最終便は七ヶ岳登山口駅18時30分、会津山村道場駅18時26分の各上り列車(2013年3月ダイヤ)。
・1600mの山とは思えない雄大な景色が望める。縦走路では高山の雰囲気を味わえる。晴れた日なら楽しい山行になるだろう。

|

« 製品レビュー:Canon PowerShot A1400 | トップページ | 寒くなってきた »

登山」カテゴリの記事

秘境駅」カテゴリの記事

コメント

Shigeさん、こんばんは。
コメントありがとうございました。
会津方面は門外漢でよく分かりませんが、写真を拝見するに山深そうなところですね。
しかもロングコースで、紅葉も終わりかけているのでしょうか。

最後の急登を苦し紛れの奇声を上げながら頂上に転げ込む。。

よく分かります。周りに人がいないと、私もやりますので。(^_^;)
それと、コーラの1リットルビン。
懐かしいですね。その存在自体を忘れておりましたが。

投稿: HIDEJI | 2013年10月15日 (火) 21時54分

HIDEJIさんこんばんは。コメントありがとうございます。
七ヶ岳は最寄り駅がいずれも無人駅で、アプローチの林道も殆ど車が通らないので静かに歩くには良い山だと思いました。紅葉は麓のほうはまだ色づいてなく、上のほうはこれからという感じでした。

奇声、私だけでなくホッとしました。以前、熊倉山で誰もいないと思って奇声を出しながら頂上に転げ込んだら男性二人が目の前にいて大変恥ずかしい思いをしました。気をつけてくださいね(笑)

1リットルビン、昔の物を撮るのが好きなんですよ。
子供の頃巨大に見えた1リットルビンも、いまだと小ぶりに見えますね。

投稿: shige | 2013年10月16日 (水) 21時36分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 会津 七ヶ岳(羽塩登山口~縦走路):

« 製品レビュー:Canon PowerShot A1400 | トップページ | 寒くなってきた »